自分や知人のために「カクテルを作りたい」と思ったことはありませんか?
「材料をそろえるのが大変そう」「シェーカーを持っていないと作れないのでは」と思うかもしれませんが、ジンと炭酸系のジュースがあればカクテルは簡単に作れます。
今回は、少ない材料と手持ちの道具で作れるシェーカー不要のジンカクテルレシピを紹介します。
混ぜるだけで作れる美味しいカクテルはいくつもあるので、ぜひ試してみてください。
自身で楽しむのはもちろん、知人や家族をもてなすスペシャルドリンクとしてジンカクテルを楽しみましょう!

- 都内オーセンティックバーの元バーテンダー
- ウイスキーエキスパート所持
300種類以上のお酒を飲んできた実体験を基に「本当に美味しい!」と感じたお酒を紹介しています。
当ブログでは、国内外の公式サイトや関連書籍といった信頼性の高い情報に基づいて記事を作成しています。
カクテルメイクで用意するもの

自宅でカクテルを作るのに必要なものは以下の6つです。
- ジン
- 割り材やフルーツ
- グラス
- 計量カップ
- マドラー
- 氷
▼ジン・割り材やフルーツ
カクテルに使うジンの他、レシピに応じてを割り材やフルーツも用意しましょう。
カクテルにおすすめのジンはこちらです。
▼氷
氷はキューブアイスでもロックアイスでもOKです。
市販の透明な氷は溶けにくので最適ですが、なければ製氷機の氷でも構いません。
自宅で透明な氷を作ってみたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。

▼グラス
グラスはロックグラスとタンブラー(背の高いグラス)の2種類あると便利です。
▼計量カップ
計量カップは、100円均一で売っている50mlの小さな物が使いやすいでしょう。
もちろん本格的なメジャーカップを使ってもOKです。
 ポチップ
					ポチップ
				▼マドラー
マドラーはカクテルを混ぜる棒のことで、なければ箸でも代用できます。
道具にこだわりたい方は金属製のマドラーや、プロ仕様のバースプーンを使いましょう。
 ポチップ
					ポチップ
				ステアとは?おさえたい基本動作
カクテル作りでよく登場するステア(stir)とは、スプーンで静かに混ぜることを指し、材料をなじませながら冷やす作業です。
勢いよくがちゃがちゃとかき回すのではなく、グラスの中で氷を塊で回転させるように静かに混ぜるのがポイントです。
ジンジャーエールなど炭酸を加えたあとにステアする場合は、1〜2回ほど氷を上下にゆっくり動かすようにし、泡をつぶさないように注意しましょう。
【初級】2つの材料で作るカクテル
ジンと材料1つ、あわせて2つの材料で作れる初級のカクテル3つを紹介します。
- ジンライム
- ドッグズノーズ
- オレンジブロッサム
ジンライム

ジンの他に用意する材料はライムだけで、ジンのおいしさをダイレクトに味わえるカクテルです。
▼材料
・ジン:40~60ml
・ライム:1/8個
- ロックグラスに氷を入れ、ジンを注ぐ
- くし切りで1/8にカットしたライムを搾り、グラスに入れる
- 果汁とジンがよくなじむよう、12~16回ほどステアする
アルコール度数は強めなので、お酒に弱い方は注意してください。
甘みがあったほうが飲みやすいという方は、ガムシロップを1tsp(バースプーン1杯程度)入れてもよいでしょう。
ドッグスノーズ

ジンの香りが楽しめるドッグスノーズは、ビールとジンがあれば作れる簡単カクテルです。
 まむ
まむ料理に合わせやすくて、ごくごく飲めます!
▼材料
・ジン:30~45ml
・ビール:適量
- タンブラーにジンを注ぐ
- 冷やしたビールを注ぐ
- 1~2回ステアする
アルコール度数が強いので、飲みすぎには注意して楽しんでください。
オレンジブロッサム


ジンをオレンジジュースで割るだけの簡単なカクテルです。
ジンをウォッカに変えると、カクテル「スクリュードライバー」になります。
▼材料
・ジン:30~45ml
・オレンジジュース:適量
- タンブラーに氷を入れ、ジンを注ぐ
- 冷やしたオレンジジュースを注ぐ
- 7~10回ステアする
お好みでオレンジスライスを飾ると、見た目がぐっと華やかになりますよ。
【中級】3つの材料で作るカクテル
ジン、フルーツ、炭酸系ジュースの3つの材料で作る簡単なカクテルを紹介します。
作り方はどれも一緒で、材料が変わることでカクテル名が変わります。
- ジンリッキー
- ジントニック
- ジンバック
ジンリッキー


料理によく合うジンリッキーは甘みがなく、焼酎のプレーンサワーのような味わいで和食や洋食に合わせやすいカクテルです。
ジンの他に用意する材料はライムとソーダのみで、ジンの清涼感あふれる香りが楽しめます。
▼材料
・ジン:45ml
・ライム:1/2個
・ソーダ:適量
- くし切りで1/2にカットしたライムをタンブラーに搾り、そのままグラスに入れる
- 氷を入れ、ジンを45ml注ぐ
- 5~6回ほどステアして果汁とジンを混ぜる
- なるべく氷に当てないようにソーダを注ぎ、マドラーを添える
マドラーでライムをつぶしながら、酸味を調整しつつ飲んでみてください。
ジントニック


「ジントニック」はジンカクテルの定番で、食後にも食前にもぴったりのさわやかなカクテルです。
▼材料
・ジン:30~45ml
・ライム:1/8個
・トニックウォーター:適量
- タンブラーに氷を入れ、ジンを注ぐ
- くし切りで1/8にカットしたライムを搾り入れ、グラスに入れる
- 5~6回ほどステアして果汁とジンを混ぜる
- 炭酸が壊れないよう、なるべく氷に当てないようにトニックウォーターを注ぐ
- 1~2回さっとステアして完成
トニックウォーターはメーカーごとに味が違います。
「ウィルキンソン」や「カナダドライ」は甘め、「シュエップス」はややドライです。
好みで使い分けてみてください。
カクテルをドライに作りたい場合は、トニックウォーターの半分をソーダにして「ジンソニック」にするのもおすすめです。


ジンバック


ジンバックは定番のジンカクテルで、生姜の風味がクセになる飲みやすいカクテルです。
▼材料
・ジン:30~45ml
・レモン:1/8個
・ジンジャーエール:適量
- タンブラーに氷を入れ、ジンを注ぐ
- くし切りで1/8にカットしたレモンを搾り入れ、レモンをグラスに入れる
- 5~6回ほどステアして果汁とジンを混ぜる
- なるべく氷に当てないようにジンジャエールを注ぐ
- 1~2回さっとステアして完成
ジンジャエールには甘口と辛口があり、どちらを使うかでテイストが大きく変わります。
飲みやすいのは甘口のジンジャエールで、辛口を使うと通好みのスパイシーな味が楽しめます。


【上級】4つの材料で作るカクテル
ここからは、割り材のジュースの他にリキュールが加わるカクテルを紹介します。
リキュールがあれば作れるカクテルが増え、見た目が華やかなカクテルが作れます。
- ピュアラブ
- ネグローニ
- パリジャン
ピュアラブ


ロングカクテル「ピュアラブ」には、ジンの他にライムとジンジャエール、「フランボワーズ」というキイチゴのリキュールが必要です。
ライムとキイチゴの酸味が美味しい、甘酸っぱいカクテルです。
▼材料
・ジン:30ml
・フランボワーズリキュール:15ml
・ライム:1/2個
・ジンジャーエール:適量
- 氷の入ったタンブラーにジン30ml、フランボワーズリキュール15mlを入れる
- ライム1/2個分の果汁を搾り入れる(代わりに無糖のライムジュース15mlでも可)
- 15~20回ほどステアし、材料をよく混ぜる
- ジンジャーエールを注いで、2~3回ステアする
オリジナルレシピはシェイクが必要ですが、グラスでよく混ぜるだけでも美味しく作れるのでぜひ試してみてください。


ネグローニ


「ネグローニ」は3種のお酒を混ぜ合わせて作る、甘みと苦みが楽しめる食前酒です。
ジン、カンパリ、スイートベルモットの他、飾りに使うオレンジスライスも用意しましょう。
▼材料
・ジン:20ml
・スイートベルモット:20ml
・カンパリ:20ml
・オレンジスライス:1枚
- 氷を入れたロックグラスにジン、スイートベルモット、カンパリを入れる
- 20~25回ほどステアし、よく混ぜる
- オレンジスライスを浮かべて完成
材料のベルモットとはフレーバードワイン(酒精強化ワイン)の一種で、白ワインにブランデーを加えてアルコール度数を高め、香草で風味を加えたお酒です。
ベルモットには「スイート」と「ドライ」があり、スイートベルモットには糖分が加えられているため「ネグローニ」はやや甘口です。




パリジャン(ロックスタイル)


「パリジャン」はジンにカシスとドライベルモットを加えたやや甘口のカクテルで、おしゃれなパリジャンのような鮮やかなカラーの食前酒です。
材料は3つですがリキュールをそろえる必要があるので、「上級向け」に記載しました。
本来「パリジャン」はカクテルグラスで飲むショートドリンクなのですが、ロックスタイルでカジュアルに楽しめます。
▼材料
・ジン:20ml
・ドライベルモット:20ml
・カシス:20ml
・オレンジスライス:1枚
- 氷を入れたロックグラスにジン、ドライベルモット、カシスを入れる
- 20~25回ほどステアし、よく混ぜる
カシスリキュールとは、甘酸っぱく濃厚で飲みやすいカシス(和名:黒すぐり)のリキュールです。
非常に使い勝手が良く、さまざまなお酒やジュースに合わせられるだけでなく、アイスクリームにかけても楽しめるお酒です。




【番外編】ピンクジンで作る簡単おしゃれカクテル


ピンク色の「フレーバードジン」を使用すれば、鮮やかなカクテルが簡単に作れます。
各ジンブランドでさまざまなフレーバードジンがリリースされており、中でもビーフィーターの「ピンクストロベリー」は手に入りやすくリーズナブルなのでおすすめです。
「ビーフィーター」の通常のドライジンとピンクストロベリーの違いは下表のとおりです。
| ドライジン | ピンクストロベリー | |
| 度数 | 40%/47% | 37% | 
| 甘み | 無糖 | 加糖 | 
| 風味 | ジュニパーベリーの強い香り スパイシーでドライな味 | ボタニカルの風味 芳醇なストロベリーな香り | 
ソーダで割るだけでも美味しいですし、【中級】で紹介した炭酸系のカクテルベースにするのもおすすめです。
公式サイトにもレシピがあるので参考にしてみてください。


カクテルにおすすめのジン3選
カクテルベースにおすすめなのは、次の3つのジンです。
| ジン | 味わい | 
|---|---|
| ビーフィーター | スパイシーでドライ、ほのかにシトラス | 
| ゴードン | ハーブのような香り、コクのあるボディ | 
| ブードルス | ジュニパーベリーのさわやかな香り、ドライな味わい | 
いずれのジンもクセがなくバランスのよい風味で、カクテルベースにはピッタリのジンです。
リーズナブルで入手しやすいので、お好みのジンを選んでみてください。


ビーフィーター


ビーフィーターはほのかな酸味と苦み、ボタニカルの力強い風味を感じるジンです。
古い歴史を持つジンで、ボタニカルとして初めてオレンジピールを採用したことでも有名。
ビーフィーターのラインナップにはアルコール度数40%と47%の2種類あり、度数が高いほうを使えばよりドライなジンカクテルが作れます。
飲む人の好みやお酒の強さに応じて、使い分けると良いでしょう。




ゴードン


ゴードンはジュニパーやハーブのさわやかな香りが楽しめるクセのないジンです。
ボディが強く炭酸で割ってもジンがしっかり感じられるので、カクテルにおすすめです。
アルコール度数は37.5%と43%の2種類あり、37.5%はややコシが弱いため43%のゴードンをおすすめします。




ブードルス


丁寧な製法でボタニカルの繊細な香りをキープしているのが「ブードルス」です。
ブードルスはボタニカルに柑橘系を一切使用しておらず、植物の香りがダイレクトに感じられます。
世界のバーテンダーに愛されているジンのひとつで、イギリスの首相だったウィンストン・チャーチルは「ブードルス」で作ったマティーニを好んで飲んだという逸話が残っています。
カクテルがドライに仕上がるため、辛口のジンカクテルには特におすすめです。


ジンカクテルを美味しく作るコツ


自宅でカクテルを美味しく作るコツは次の3つです。
- グラスやジュースをよく冷やす
- 炭酸は混ぜ過ぎない
- グラスに凝ってみる
グラスやジュースをよく冷やす
グラスやジュース、炭酸はよく冷やしておきましょう。



冷やしておかないとすぐに氷が溶け、カクテルが水っぽくなってしまいます。
きりっと冷えたカクテルが楽しめるように、事前に冷蔵庫で十分に冷やしておくことが重要です。
炭酸は混ぜ過ぎない
ソーダやジンジャエール、トニックウォーターといった炭酸飲料は、かきまぜると気泡が壊れてシュワシュワ感がなくなります。
炭酸を入れたらあまりかき混ぜず、1、2回軽く回す程度にとどめましょう。
バースプーンでステアする場合は、底から氷を軽く1回持ち上げるだけでOKです。
反対に、糖度の高いフランボワーズやカシスリキュールは、よく混ぜてください。
糖度が高いお酒は氷やお酒となじみにくいため、しっかり混ぜることが美味しいカクテルを作るポイントです。
グラスに凝ってみる
グラスに凝ってみると、カクテルを目で見て楽しめます。
タンブラーやロックグラスの他、シャンパンを注ぐ足つきのフルートグラスやゴブレット等を使うと華やかなカクテルになるでしょう。
グラスの縁にフルーツやハーブを添えれば、さらに美味しそうなカクテルに仕上がりますよ。
まとめ


家で作れる簡単なジンカクテルのレシピを紹介しました。
カクテルは専用の道具がなくても、材料さえあれば気軽に作れます。
缶入りで販売されているジンカクテルもありますが、ひと手間かけて自分で作ってみるのは楽しいものです。
自分好みに作って飲めるのもいいですし、人に作ってあげれば喜ばれること間違いなし。
来客時に、ちょっとしたイベント時に、ぜひ腕を振るってみてください。




 
					 
					












