秋田生まれの多くの国産クラフトジン「秋田杉ジン」は、エッジのきいた個性的な味わいです。秋田杉の葉がボタニカルに使用されており、他のジンとは一線を画すユニークなジンです。
まむ木の味がします。食べたことないけど。
本記事では秋田杉ジンの詳細なレビュー、誕生の背景や特徴を解説します。


- 都内オーセンティックバーの元バーテンダー
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秋田杉ジンとは


秋田杉ジンの製造元は、オエノンホールディングス株式会社傘下の秋田県醗酵工業株式会社です。日本酒の「一滴千両」「小野こまち」や、焼酎を製造しています。
◆秋田杉ジン基本情報◆
| 銘柄 | 秋田杉GIN |
|---|---|
| 原産 | 日本/秋田 |
| 製造元 | 秋田県醗酵工業株式会社 |
| ボタニカル | 6種類 |
30秒で読める!の5つの特徴
「秋田杉ジンのユニークポイントだけ知りたい」という方のために、30秒で読める5つの特徴を紹介します。
- 秋田杉を使用した和素材ジン
- 木そのものを感じる清涼感
- 秋田の産学官連携の開発プロジェクトによって誕生
- クラウドファンディングによる資金調達
- TWSC2021で最高金賞を受賞
秋田杉ジンの味/レビュー


まずは常温で、ストレートで飲んでました。スッとした澄んだ香り。
びりびりしたアルコールの刺激の後には、乾いた木の皮のようなドライな風味。空気に触れると徐々に甘みが加わり、余韻は柑橘とハーブが混ざった繊細な味わい。更に余韻には、シナモンやカッシアのような硬質なスパイスが重なります。



何言ってんだか分かんないけど、とにかく「乾いた」「硬い」って感じの風味。
正直、ストレートで飲むと「杉の香り?あんまり強くないなあ」という印象でした。私が杉の香りに鈍感なのかも。
ハイボールにすると風味が倍増
しかし!炭酸を入れたとたん、香りが強烈になりました。ドライさが一層際立ち、炭酸の爽快さも加わって超ユニークな味わいに。アルコール度数が下がったためか、木の香りは強くなりました。「この味は何?」という疑問と楽しい違和感があり、確かめたくて一口、もう一口と飲みたくなります。



木を飲んでる感じ。森の中の山荘にいるような気分!
超ドライで、クラシックなドライジンとは全く異なる味わいが楽しめます。秋田杉ジンは加水するのが◎。ストレートよりも、ロックやハイボールが断然おすすめです。ソーダ割りは、レモンやライムは搾らずに1:1のハーフソーダにして飲んでみてください。食中酒にするなら、もう少しソーダの割合を増やすと良いですよ。
秋田杉ジンのボタニカルと製法


▼秋田杉ジンのボタニカル
- 秋田杉の葉
- ジュニパーベリー
- コリアンダーシード
- アンジェリカルート
- オレンジピール
- レモンピール
秋田杉ジンの個性を決定づけているボタニカルが、秋田杉の葉です。独々の木の香りがジュニパーベリーの香りと見事に調和し、森を感じるような深い香りが増幅されています。製法は「浸漬(しんせき)法」で、ベースとなるスピリッツにボタニカルをすべて漬け込んんでアロマを抽出しています。直接漬け込むことで、ボタニカルの香りを深く引き出しています。
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秋田杉ジン誕生の背景


秋田杉ジンの開発プロジェクトからリリース、そしてアワードの獲得までの歩みを紹介します。
クラフトジン開発プロジェクトの始まり


秋田杉ジンは、秋田県の産学官連携の開発プロジェクトによって誕生しました。森林豊かな秋田の特色を体現すべく、2019年3月に秋田杉の香りを再現したクラフトジン開発プロジェクトが発足しました。プロジェクトメンバーは、秋田工業高等専門学校教授、秋田県総合食品研究センター研究員、秋田県立大学准准教授、秋田県醗酵工業株式会社・製造担当者です。
開発のテーマは「森の香り」で、コンセプトは「心やすらぐお酒」。森林浴やヒノキ風呂など、木の香りでリフレッシュするような感覚を得られる「心やすらぐお酒」をテーマに研究が進められました。秋田工業高等専門学校の研究チームは、秋田杉の葉に含まれているイソプレノイドという香り成分がリラックス時に発生するα波という脳波を増強することを発見しており、このアロマ効果をジンに活かそうとしました。
秋田杉のジンが完成
秋田杉のジン開発の研究・開発資金はクラウドファンディングで集められました。その後1年ほどの研究期間を経て、2020年3月に「1st Akita Dry Gin」が完成します。「1st Akita Dry Gin」は全114本の限定生産で、クラウドファンディングの支援者に返礼品として発送されました。


参考:秋田発!秋田スギを使ったお酒! 美酒王国 秋田が手掛ける「森の香りのクラフトジン」|Makuake(マクアケ)
このプロジェクトで開発されたレシピを基に、秋田県醗酵工業株式会社がリリースした市販品が「秋田杉GIN」です。2020年6月から、秋田杉GINの一般販売が開始されました。
TWSC2021で最高金賞を受賞
2021年4月、秋田杉ジンは、TWSC2021(東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2021)の洋酒部門で最高金賞を受賞しています。TWSCは、ウイスキー文化研究所が主催する日本のスピリッツコンペティションで、2段階の審査が行われます。1次審査で「銅賞」「銀賞」が決定され、「金賞」「最高金賞」候補は2次審査に送られ、最終的な賞がジャッジされます。
秋田杉ジンが出品されたTWSC2021の洋酒部門では、国内外から444点の出品がありました。そのうち最高金賞は17点のみ。さらにその中のジンは、秋田杉ジンと熊本のjinjinGINの2点のみでした。国産ジンの最高金賞は、希少で名誉ある賞といえるでしょう。
参考:東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2021(TWSC) | バーをこよなく愛す、バーファンのためのWEBマガジン
最後に


秋田杉ジンを紹介しました。
秋田県の産学官連携プロジェクトから誕生したこのジンは、日本三大美林の一つ「秋田杉」の葉をボタニカルに使用した、他に類を見ない味わいのユニークなジンです。
秋田杉の葉がもたらす独特の木の香りと清涼感を、ぜひ一度試してみてください。


