アメリカンウイスキーとは?バーボンとの違い・おすすめ銘柄を徹底解説!

アメリカンウイスキーとバーボンの違い

アメリカンウイスキーの代表格といえば「バーボン」が有名ですね。独特の甘みと力強い味わいのバーボンは、一度飲んだら忘れられない魅力があります。

しかし、アメリカンウイスキーの世界はバーボンだけではありません
スパイシーなライウイスキーや、味わい深いシングルモルトなど、アメリカンウイスキーにはさまざまなウイスキーが存在します。

今回はそんなアメリカンウイスキーに焦点をあて、魅力をたっぷりと紹介します。
「バーボンとアメリカンウイスキーは何が違う?」「どんな種類がある?」「自分に合うウイスキーは?」と疑問をもっている方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人
まむ
  • 都内オーセンティックバーの元バーテンダー
  • ウイスキーエキスパート所持

ジンやウイスキーを中心に、これまで300種類以上のお酒を飲んできました。実体験をもとに、「本当に美味しい」と思ったお酒を紹介します。

目次

アメリカンウイスキーとは?

たくさんのアメリカンウイスキー

アメリカンウイスキーとは、アメリカでつくられるウイスキーの総称です。
トウモロコシやライ麦などの穀物を原料としてオーク樽で熟成させるのが特徴で、法令では次のように定義されています。

  • 使用する原料は穀物類
  • 蒸留時のアルコール度数は95%未満
  • 熟成はオーク樽で行う(ただしコーンウイスキーは熟成不要)
  • 瓶詰めはアルコール度数40%以上で行う

    参考:連邦規則集第27編

アメリカンウイスキーは、穀物であればなんでも原料にできます。
蒸留時のアルコール度数が「95%未満」と決められているのは、原料の風味を蒸留液に残すためです。

これらの規定に違反すると「アメリカンウイスキー」と表記できません。

アメリカンウイスキーとバーボンの違いとは?

バーボンの看板

「バーボン」は、アメリカンウイスキーの一種です。
アメリカンウイスキーの中で特定の基準を満たすウイスキーがバーボンであり、すべてのアメリカンウイスキーがバーボンというわけではありません。

まむ

バーボンはアメリカンウイスキーの一種。

アメリカンウイスキーには、バーボン以外にも「ライウイスキー」「テネシーウイスキー」「コーンウイスキー」といったさまざまな種類があり、原料や製法が異なります。

アメリカンウイスキーの種類と特徴

アメリカンウイスキー

アメリカンウイスキーは原料や製法によってさまざまな種類に分類され、主に次のような種類と特徴があります。

  • バーボン:トウモロコシが主原料で、甘く力強い味わい
  • ライウイスキー:ライ麦が主原料で、スパイシーな味わい
  • テネシーウイスキー:テネシー州で製造され、甘くスムーズな味わい
  • コーンウイスキー:トウモロコシを80%以上使用し、すっきりとした味わい
  • モルトウイスキー:大麦麦芽が主原料で、果実味や熟成感など複雑な味わい

これらのアメリカンウイスキーの分類と定義を一覧表で紹介します。

▼原料によるアメリカンウイスキーの種類

種類(原料)製法
バーボンウイスキー
(トウモロコシ 51%以上)
・160プルーフ(80%)以下で蒸留
・内側を焦がしたオークの新樽に125プルーフ(62.5%)以下で樽詰めして熟成

※2年以上の熟成で「ストレート」と付けられる
ライウイスキー
(ライ麦 51%以上)
ホイートウイスキー
(小麦 51%以上)
モルトウイスキー
(大麦麦芽 51%以上)
シングルモルトウイスキー
(大麦麦芽 100%)
ライモルトウイスキー
(ライ麦麦芽 51%以上)
シングルライモルトウイスキー
(ライ麦麦芽 100%)
コーンウイスキー
(トウモロコシ 80%以上)
・160プルーフ(80%)以下」で蒸留

※古樽、もしくは内側を焦がしていないオークの新樽に125プルーフ(62.5%)以下で樽詰め、2年以上熟成で「ストレート」と付けられる

▼原料比率によらないアメリカンウイスキーの種類

種類規定
テネシーウイスキー・バーボンのうち、テネシー州でつくられたウイスキー
・チャコール・メローイング製法(樽熟成前の蒸留液をテネシー州産のサトウカエデの木炭でろ過)でつくられる
ブレンデッドウイスキー・ストレートウイスキーに、それ以外のウイスキーやスピリッツをブレンド
・ストレートウイスキーの割合は20%以上
ライトウイスキー・160~190プルーフ(80%~95%)で蒸留
・古樽、もしくは内側を焦がしていないオークの新樽に、125プルーフ(62.5%)以下で樽詰め

次章からは、それぞれのアメリカンウイスキーのおすすめ銘柄を紹介します。

おすすめバーボン5選

ここからは、アメリカンウイスキーの「バーボンウイスキー」のおすすめ銘柄を紹介します。

まむ

個人的に大好きな、低~中価格帯のバーボンです!

  • バッファロートレース
  • ウッドフォードリザーブ
  • アーリータイムズ ゴールド
  • ワイルドターキー レアブリード
  • ローワンズクリーク

バッファロートレース

バッファロートレース

バッファロートレースは、全米最古といわれるバッファロートレース蒸留所でつくられるフラッグシップボトルです。

熟成年数は最低でも8年ほどで、長期熟成の原酒のみがブレンドされたプレミアムバーボン
バニラ香やカカオの香り、アニスや革のほんのりとしたニュアンスがあり、長い余韻が楽しめる高バランスの銘柄です。

ウッドフォードリザーブ

ウッドフォートリザーブ

ウッドフォードリザーブはブラウン・フォーマン社のつくるバーボンで、まろやかな味わいとスムーズな口当たりが特徴です。
柑橘のフルーティーな香りとバニラの甘い香りが楽しめ、ロックでもカクテルでも楽しめるプレミアムバーボンです。

アーリータイムズ ゴールド

アーリータイムズ ゴールド

アーリータイムズ ゴールドは、バニラ香やアプリコットのような果実香のあるバーボンです。
原料の79%がトウモロコシで、甘みやコクと香ばしさがあり、リーズナブルな点も嬉しいウイスキー。

ロックでもハイボールでも楽しめる上に料理にも合わせやすいので、デイリーウイスキーにピッタリのバーボンです。

あわせて読みたい
「アーリータイムズ ゴールド」はコスパ高の超おすすめバーボン! バーボンの有名ブランド「アーリータイムズ」から、「ホワイトラベル」に続いて「ゴールドラベル」が発売されました。どんな味わいが気になっている方のために、「アー...
Early Times
¥2,780 (2024/10/19 16:02時点 | Amazon調べ)

ワイルドターキー レアブリード

ワイルドターキー レアブリード

ワイルドターキー レアブリードは、七面鳥のラベルが有名な「ワイルドターキー」の限定生産品です。

加水調整せずに樽から直接ボトリングされるバレルプルーフで、アルコール度数58%程度。樽出しそのままの力強い味わいが楽しめます。
深い甘みと長い余韻が味わえるリッチなバーボンで、ロックで飲むのがおすすめです。

ローワンズクリーク

ローワンズクリーク

ローワンズクリークは、熟成のピークに達した樽を厳選して製品化されたスモールバッチバーボンです。
50.05%(100.1プルーフ)という高アルコール度数の力強い味わいが特徴で、原料比率はトウモロコシ72%、ライ麦13%、大麦15%。
キャラメルやバニラといった甘い香り、ややオイリーな口当たり、スパイシーさが漂う長い余韻が楽しめます。

ケンタッキー州バーズタウンにあるウィレット蒸留所で製造されており、この蒸留所には他にも「ノアーズ・ミル」「ピュア・ケンタッキーXO」「ケンタッキー・ヴィンテージ」といったスモールバッチ・コレクションがあります。

おすすめアメリカンウイスキー5選(バーボン以外)

バーボン以外のアメリカンウイスキーで、お薦めの銘柄5選を紹介します。

  • サゼラックライ(ライウイスキー)
  • ウエストランド(アメリカン・シングルモルト)
  • アーリータイムズ ホワイトラベル(アメリカン・ブレンデッドウイスキー)
  • プラットヴァレー(コーンウイスキー)
  • ジャックダニエル シングルバレル(テネシーウイスキー)

サゼラックライ(ライウイスキー)

サゼラックライ

サゼラックライは、アメリカ最古の蒸留所であるバッファロートレース蒸留所で生産されるウイスキーです。
世界最古のカクテルといわれている「サゼラック」が名前の由来で、これまで数々の賞を受賞しています。

スパイシーで力強い味わいが特徴で、複雑な甘みも感じられるリッチなライウイスキー
まろやかで余韻は長く、ストレートやロックにすればじっくりゆっくり楽しめます。

SAZERAC(セザラック)
¥6,900 (2024/10/19 16:05時点 | Amazon調べ)

ウエストランド(アメリカン・シングルモルト)

ウエストランド(アメリカン・シングルモルト)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000224.000016452.html

ウエストランドは、アメリカのワシントン州シアトルに拠点を置く蒸留所が手掛けるアメリカン・シングルモルトウイスキーです。

アルコール度数は46%で原料には100%大麦麦芽を使用しており、数種類の大麦をブレンドすることで独自の風味を生み出しています
構成原酒の熟成期間は40カ月以上なので最低でも3年は樽熟成がなされています。

香りはカスタードにブラックベリー、口に含むとブリュレやヌガーといった甘いお菓子の風味が広がります。
ロックでじっくり味わいたいシングルモルトウイスキーです。

アーリータイムズ ホワイトラベル(アメリカン・ブレンデッドウイスキー)

アーリータイムズ ホワイトラベル

アーリータイムズ ホワイトラベルは、2022年発売のアメリカン・ブレンデッドウイスキーです。
なめらかな口当たりで、柑橘系のさわやかな香りやハチミツのようなコクのある甘みが味わえます。

ハイボールは食中酒に最適で、飲みやすくクセがないためウイスキー初心者にもおすすめです。
手ごろな価格なので、日々楽しむデイリーウイスキーにピッタリの一本といえるでしょう。

EARLY TIMES WHITE LABEL
¥1,725 (2024/10/19 16:08時点 | Amazon調べ)

プラットヴァレー(コーンウイスキー)

プラットヴァレー(コーンウイスキー)

プラットヴァレーはミズーリ州ウェストンのマコーミック社が手掛ける高品質なコーンウイスキーです。
大麦麦芽が製造初期の糖化のために少量使用されていますが、ラベルにはコーン100%を示す「ストレートコーンウイスキー」と表示されています。

ユニークな点は3年間の樽熟成がなされているという点で、まろやかな口当たりに奥深いコクがあります。
甘いトウモロコシの香りと、あっさりとしたスムースな味わいも楽しめるでしょう。
水差しを模した陶器ボトルも魅力的な、おすすめのコーンウイスキーです。

通常ボトルはこちら。

ジャックダニエル シングルバレル(テネシーウイスキー)

ジャックダニエル シングルバレル

ジャックダニエル シングルバレルは、世界的に有名なジャックダニエル蒸留所が製造する、プレミアムなテネシーウイスキーです。

シングルバレルという名が示すように、樽同士のブレンドを行わずに単一の樽からそのまま原酒がボトリングされています。
厳選された樽から、個性あふれる力強いジャックダニエルを楽しめ、濃厚なバニラ香とウッディな味わいが絡みあった、豊かな味わいが楽しめます。

まむ

ギフトにもお薦め!

最後に

ウイスキーで乾杯する人

アメリカンウイスキーとバーボンの違い、種類やおすすめ銘柄を紹介しました。

アメリカンウイスキーの世界には、バーボンやライウイスキー、テネシーウイスキーといった個性豊かなウイスキーがあり、その多様性がアメリカンウイスキーの魅力といえるでしょう。

ストレートで味わったり、ロックやハイボールで楽しんだり、カクテルのベースにしたり。
いろいろな飲み方で、お気に入りの一本を見つけてみてください。

アメリカンウイスキーとバーボンの違い

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次