【レビュー】カティサーク プロヒビションとは?終売予定やおすすめの飲み方を解説

【レビュー】カティサーク プロヒビションとは?終売予定やおすすめの飲み方を解説

「カティサーク プロヒビション」は、老舗ブランドのカティサークから発売された禁酒法を意味するウイスキーです。
アルコール度数50%で、パワフルかつ飲みごたえ抜群のブレンデッドスコッチです。

まむ

リーズナブルで美味しい!特にハイボールが◎

終売するという噂もありますが、今のところ終売予定はない様子。
カティサーク プロヒビションの味わいや名前の由来を、歴史や製法とともに紹介します。

この記事を書いた人
まむ
  • 都内オーセンティックバーの元バーテンダー
  • ウイスキーエキスパート所持

ジンやウイスキーを中心に、これまで300種類以上のお酒を飲んできました。実体験をもとに、「本当に美味しい」と思ったお酒を紹介します。

目次

カティサーク プロヒビションとは

カティサーク プロヒビション

カティサーク プロヒビションはスコットランドの老舗ブランド「カティサーク」の特別エディションで、アメリカの禁酒法廃止80周年を記念して2013年にリリースされました。

カティサークの現在の運営はグレンターナー社。
当社はフランスのラ・マルティニケーズによって、スコッチ・ウイスキー事業を監督するために設立された会社です。

代表銘柄Cutty Sark
原産国/種類スコットランド/ブレンデッドウイスキー
キーモルトグレンロセス 他
ブランド創業1923年
発売元グレンターナー(Glen turner company)
輸入元アサヒビール株式会社

30秒で読める!カティサーク プロヒビションの特徴

カティサーク プロヒビションのユニークポイントである、5つの特徴を紹介します。

  1. プロヒビションはアメリカの「禁酒法」の意味
  2. 1920年代の禁酒法時代に活躍した有名な船長に敬意を表した銘柄
  3. スペイサイドのグレンロセスがキーモルト
  4. アルコール度数は50%という高度数で飲みごたえ抜群
  5. 熟成の一部にシェリー樽を使用したスモールバッチ

カティサーク プロヒビションは終売する?

クエスチョンマーク

カティサーク プロヒビションが終売する予定はありません。

2024年11月に「終売予定がありますか」とメーカーに問い合わせたところ、「カティサーク プロヒビションにつきましては、現在のところ終売の予定はございません」との回答がありました。

カティサーク プロヒビションは定番商品として各店舗で取り扱われており、一般的な酒販店やオンラインショップで購入できます。

カティサーク プロヒビションの味わい【レビュー】

カティサーク プロヒビションのボトル
まむ

 最初にストレートで味わいました。リッチ!

一口目は濃厚なハチミツ、熟成したフルーツの甘みがありました。
アルコール臭の刺激と若干の粘土っぽさがあり、スパイスとバニラが効いたリッチな味わい。
余韻は長く、甘さとスパイシーさが舌に残ります。

アルコール度数が高いわりに、それほど刺激は強くありません。

まむ

次はハイボールで味わいました。超オススメ!

バニラが香る華やかなハイボールで、コクがありとても美味。

カティサーク オリジナルで作るハイボールは少々苦味や渋みが出ますが、プロヒビションは渋みが少なく、甘く軽やか。
カティサークのライトなテイストを残しつつ、スパイシーで飲みごたえのあるハイボールが堪能できます。
価格がリーズナブルで、デイリーウイスキーには持ってこいの銘柄です。

カティサーク プロヒビションのおすすめの飲み方はハイボールです。
食中酒にもぴったりで、どんな食事も受け止めてくれそうな軽く甘やかな味わいが楽しめますよ。

カティサーク プロヒビションの名前の由来

カティサーク プロヒビションとカティサーク オリジナル

ブランド名「カティサーク」と、「プロヒビション」の2つの言葉の由来を紹介します。

カティサークは船の名前

カティサーク号

「カティサーク」の由来は、19世紀に活躍したクリッパー(快速帆船)の「カティ・サーク号」です。

当時は中国からイギリスへ紅茶を運ぶティー・クリッパー、オーストラリアから羊毛を運ぶウール・クリッパーの全盛期。
カティ・サーク号はその中で最速の記録を打ち立て、海の女王と称えられました。

その後カティ・サーク号はボルトガルに売却され、買い戻されたのが1922年。
大々的に報道された当時、ブランド創設者たちはカティサークの話題性とストーリーに注目して、その名をブランド名にして1923年にリリースしました。

カティー・サーク号の勇姿はラベルデザインにも取り入れられ、スコットランドの有名な画家ジェームズ・マクベイがCutty Sarkの文字とともに描きました。

なお、カティサークオリジナルの鮮やかな山吹色はマクベイが意図したものではなく、印刷屋が指定した色を誤ってしまったもの。
本来はもっと淡いカラーだったのですが、緑のボトルと好対照の明るいカラーが採用されました。

プロヒビションは禁酒法

禁酒法時代のウイスキー

「プロヒビション(Prohibition)」とは禁酒法という意味で、1920年から1933年までアメリカで施行された禁酒法時代を指しています。
この時代、アメリカではアルコール飲料の製造・販売・輸送が全面的に禁止されていました。

1923年に誕生したカティサークオリジナルは、この禁酒法時代に密輸されていた高品質なスコッチウイスキーのひとつでした。

禁酒法時代に密輸を行いカティサークの名を広めたウイリアム・ビル・マッコイ船長に敬意を表すとともに、禁酒法解除80年を記念して2013年にリリースされたのが、このプロヒビションです。

カティサークの歴史

3サイズのカティサーク

カティサークは1923年に誕生しました。
1698年創業の老舗のワイン・スピリッツ商であるベリー・ブラザーズ&ラッド社(BBR社)が立ち上げたブランドで、アメリカ禁酒法時代から「本物のスコッチ」として愛され続けています。

禁酒法時代に生まれたカティサーク

カティサークは、アメリカの禁酒法時代(1920年〜1933年)の真っただ中に誕生しました。
ウイスキーブランドの立ち上げとしては最悪のタイミングに思えますが、禁酒法下のアメリカではむしろウイスキーの需要が高まっていました。
BBR社はこの状況を見据えてアメリカ市場向けの開発を決断したのです。

禁酒法時代のアメリカでは多くのウイスキーが密輸されており、その中で活躍していたのが伝説の船長ウィリアム・ビル・マッコイ。
偽造スコッチが横行する中、ビル・マッコイ船長は高品質のカティサークを密輸して人気を得ます。

ビル・マッコイが持ち込んだお酒は確かな品質で知られ「The Real McCoy(本物)」と呼ばれるようになり、カティサークは「The Real McCoy」を象徴するウイスキーとなりました。

なお、カティサークの特徴である「カラメル着色をしないナチュラルカラー」「ライトな味わい」は、当時のアメリカ市場における大衆の好みを反映したものでした。
アメリカ市場向けに、この味わいの方向性でウイスキー製造を提案したのは、アメリカへの密輸ルートをすでに確立していたビル・マッコイ船長だったといわれています。

現代のカティサーク

1933年の禁酒法終了後、カティサークは世界的なスコッチウイスキーブランドとして成長を続けてきました。
1961年には、カティサークはアメリカで100万ケース以上売れた最初のスコッチとなったそうです。

2010年、カティサークはエドリントン社の所有となり、さらに2018年からはグレンターナー社へ。
日本では現在、アサヒビールが輸入販売を手がけています。

カティサークの製法

熟成倉庫に積まれたウイスキーの入った樽

カティサークで使用されているのは主にアメリカンオーク樽で、バニラや木の豊かな香味が原酒に付与されています。
ファーストフィルのシェリー樽が一部使用されており、厳選された原酒はブレンド後に21日間マリッジされます。

長期間のマリッジを行うことで6℃程度の比較的高い温度でのろ過が可能になり、冷却ろ過を行わないことでフレッシュな風味を保っています。

なお、カティサーク プロヒビションは、通常のカティサークとは異なりアルコール度数50%という高度数。
スモールバッチ(少量生産)ウイスキーで、熟成にシェリー樽が使用されています。

キーモルトはグレンロセス

グレンロセス

カティサークのキーモルトはグレンロセス蒸留所の原酒で、蒸留所はスペイサイドに位置しています。

1878年創業のグレンロセス蒸留所は、容量の大きなスチルを10基も抱えた大規模な蒸留所であり、製造される大部分のお酒がブレンド用です。
シングルモルトとしてリリースされているグレンロセスは、エレガントでアロマチックな風味をもつ優雅なウイスキーです。

グレンロセス
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カティサークのラインナップ

カティサークはライトでスムースな飲み口のスタンダードボトルを中心に、個性豊かなラインナップを展開しています。
それぞれの特徴を紹介します。

カティサーク オリジナル

カティサークオリジナル

スムースでまろやか、ライトな味わいのカティサークのフラッグシップボトルです。
軽さと爽やかさをもつ軽い飲み口で、カクテルベースにも使いやすい気軽に楽しめるスコッチです。

CUTTY SARK(カティサーク)
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日本の伝統・浮世絵をモチーフにした、国内数量限定ラベル品「カティサーク 浮世絵エディション」などもリリースされていますよ。

カティサーク プロヒビション

カティサーク プロヒビション

禁酒法時代を意味するカティサーク プロヒビションは、禁酒法解除80年を記念してリリースされた銘柄です。
アルコール度数50%で、飲みごたえがありつつもカティサークの軽やかさも併せ持つユニークなウイスキーです。

カティサーク 12年

カティサーク12年

カティサーク12年はスパイスや果実の香味が調和した、まろやかな口当たりのウイスキーです。
厳選されたバーボン樽とシェリー樽で12年以上熟成されており、ドライフルーツやトロピカルフルーツとスパイシーさが特徴です。

ノーブランド品
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カティサーク ストーム【終売】

カティサーク ストーム

カティサークのマスターブレンダー、カースティン・キャンベル氏が手掛けたウイスキーで、2012年にリリースされました。
現在は終売しています。

濃厚でなめらか、エレガントでトロピカルな味わいが特徴です。

最後に

グラスに注がれるウイスキー

カティサーク プロヒビションは、カティサークの特徴である軽やかさを持ちながら力強い味わいが楽しめ、ハチミツや熟成フルーツの甘み、スパイシーな風味が特徴です。
特にハイボールにした時の美味しさは格別で、食中酒にもぴったり。

飲みごたえ抜群の味わいとリーズナブルな価格が魅力のカティサーク プロヒビションを、ぜひ一度試してみてください!

【レビュー】カティサーク プロヒビションとは?終売予定やおすすめの飲み方を解説

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