【レビュー】エンジェルズエンヴィはどんな味?天使がねたむバーボンとは

エンジェルズエンヴィ記事のアイキャッチ

「エンジェルズエンヴィ」はケンタッキー州生まれのプレミアムバーボンで、ポートワイン樽による後熟を行っているのが大きな特徴です。

アメリカでは発売当初から注目され多くのアワードを受賞しており、2023年のSWSC(サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション)では金賞を獲得しています。

2023年12月から日本で正式に輸入販売されており、当記事はご担当者様よりレビュー公開の依頼をいただいて執筆しています。

エンジェルズエンヴィの概要とストレート・ロックで飲んでみた感想を紹介しますので、どんな味わいか興味のある方は参考にしてみてください。

この記事を書いた人
まむ
  • 都内オーセンティックバーの元バーテンダー
  • ウイスキーエキスパート所持

ジンやウイスキーを中心に、これまで300種類以上のお酒を飲んできました。実体験をもとに、「本当に美味しい」と思ったお酒を紹介します。

目次

エンジェルズエンヴィとは

エンジェルズエンヴィのボトル

エンジェルズエンヴィはアメリカ・ケンタッキー州でつくられているストレートバーボンで、奥行きのある味わいとハイセンスなボトルが特徴です。

現在はバカルディ傘下で、2016年竣工のルイビルにある蒸留所で生産されています。

原産国アメリカ
種類バーボン
蒸留所エンジェルズエンヴィ蒸留所(ルイビル)
代表銘柄Angel’s envy finished in port wine barrels
所有者バカルディ

30秒で読める!エンジェルズエンヴィの5つの特徴

「エンジェルズエンヴィ」の特徴は次の5つです。

  1. 「天使のねたみ」という商品名は、あまりに出来栄えが良くて付けられた名
  2. 創業者はブラウンフォーマン社歴・約40年のリンカーン・ヘンダーソン氏
  3. 製造しているのはケンタッキー州ルイビルにある蒸留所
  4. 2種類の方法を掛け合わせた「オーク樽の焼き付け」
  5. オーク樽の熟成後に行う「2度目の熟成」

エンジェルズエンヴィの意味

エンジェルズエンヴィのボトルと本

エンジェルズエンヴィ(Angel’s envy)は、直訳すると「天使のねたみ」という意味です。
創業者のリンカーン・ヘンダーソン氏が出来あがったウイスキーを試飲した際、「天使がねたむほどの出来だ」と冗談を言ったことからこの名が付きました。

ウイスキーは樽熟成の間、少しずつ原酒が揮発します。
その揮発分は「天使の分け前」とよばれ、原酒が目減りするのは天使がウイスキーを少しずつ飲んでいるからといわれています。
古くは「天使がウイスキーを美味しくする見返りとして、ウイスキーを味見している」と考えられていました。

まむ

考え方がおしゃれ!

その天使が嫉妬するほどの美味しいバーボンが「エンジェルズエンヴィ」というわけです。

エンジェルズエンヴィの味【レビュー】

エンジェルズエンヴィの表面と背面
ボトル背面には翼のエッチング
穀物比率コーン72%、ライ麦18%、モルト10%​
アルコール度数43.3%​
熟成樽・アメリカンホワイトオーク樽
・ルビーポートワイン樽​

エンジェルズエンヴィのポートワイン樽フィニッシュのレビューです。
ストレートとロックで試し、個人的にはストレートが好みでした。

ストレート

エンジェルズエンヴィのボトルとストレート
色は、赤みがかった明るい琥珀色

最初はかすかなバニラ香がして、時間がたつとメープルような甘い香りが出てきました。
ハチミツのような甘みとポートワイン由来のフルーティな風味で、余韻は長く穏やかに続きます。

空気を含むとさらに甘みが増し、メープルの風味と焼き菓子の香りがくっきり表れます。

まむ

ジューシーで甘いバーボンです。ややクリーミー。

ポートワイン樽の風味がしっかり感じられます。

製法が珍しいためか、エンジェルズエンヴィの味わいは他のメジャーなバーボンとは異なります。
今まで飲んだことのない味に出合いたい人、フルーツ系の甘みのあるウイスキーが好きな人におすすめです。

ロック

エンジェルズエンヴィをロックにすると、甘みがかなり際立ちます。
フルーティな甘みが強く、加水しても渋みがほとんど出ないので、食後のデザートにぴったりではないでしょうか。

まむ

甘さが好きな人は気に入るはず。

辛口バーボンが好きな人には甘過ぎるかも。

たとえばシェリー樽のシングルモルトのような、甘めのウイスキーが好きな人にはロックがおすすめです。

エンジェルズエンヴィの創業者

リンカーン・ヘンダーソン氏
創業者のリンカーン・ヘンダーソン氏

創業者は、かつてブラウンフォーマン社で約40年間勤務していた、リンカーン・ヘンダーソンという人物です。

まむ

ブラウンフォーマン社の元マスターディスティラー。

「ウッドフォードリザーブ」や「ジェントルマン・ジャック」を手がけた人です!

ブラウンフォーマン社を辞めたヘンダーソン氏は、息子のウェス氏と共に新しいウイスキーの開発に着手。
社に所属していた頃は実践できなかった、バーボンとポートワイン樽の掛け合わせを試みました。

そうして誕生したのがポートワイン樽で後熟させたバーボン、エンジェルズエンヴィです。

エンジェルズエンヴィの製法

エンジェルズエンヴィの特徴は「樽の焼き付け」と「2度の熟成」にあります。

樽の焼き付け

樽の焼き付け

エンジェルズエンヴィで使用される樽の焼き付けは「チャー」と「トースト」を掛け合わせて行われます。

チャー(直火)

直火で樽の表面を焦がす方法で、原酒に付与されるバニラ香が増幅する。

トースト(遠赤外線)

遠赤外線で樽の深層まで焦がす方法で、樽の成分や風味が原酒に付与されやすくなる。

熟成に使う新樽の素材はケンタッキー州やミズーリ州で採れるホワイトオークで、その新樽の内側は「チャー」と「トースト」で焦がされます。

2つの方法を掛け合わせることで樽由来の風味やバニラ香が存分に引き出され、それがウイスキーをリッチな味わいにします。

2度の熟成

ウイスキーの熟成庫

内側を焦がしたホワイトオークの新樽で4年~6年熟成させた後、ポルトガル・ドウロ地方のポートワイン樽で最長6カ月熟成させます。

開発当時、バーボン業界において熟成樽を変えて後熟させることは珍しく、この2度の熟成は革新的でした。

樽を変えることでウイスキーは深く奥行きのある風味となり、他の蒸留所にはない味わいとなりました。

エンジェルズエンヴィのラインナップ

エンジェルズエンヴィを飲む女性

エンジェルズエンヴィ蒸留所で製造されているラインナップを紹介します。

これまで紹介してきたポートワイン樽フィニッシュ以外にも、蒸留所ではさまざまなエンジェルズエンヴィがつくられています。

  • エンジェルズエンヴィ ポートワイン樽フィニッシュ
  • エンジェルズエンヴィ ライ ラム樽フィニッシュ
  • エンジェルズエンヴィ カスクストレングス ポートワイン樽フィニッシュ
  • エンジェルズエンヴィ カスクストレングス 12th エディション
  • エンジェルズエンヴィ カスクストレングス ストレートライウイスキーエディション

さらに、次のような限定商品もリリースされています。

  • エンジェルズエンヴィ オロロソシェリー樽フィニッシュ
  • エンジェルズエンヴィ トゥニーポートワイン樽フィニッシュ
  • エンジェルズエンヴィ マデイラ樽フィニッシュ
  • エンジェルズエンヴィ ライ アイスサイダー樽フィニッシュ
  • エンジェルズエンヴィ ミズナラ樽フィニッシュ
まむ

日本のミズナラ樽もありますね!
なんかうれしい。

参考:Angel’s Envy Whiskey | Bourbon Whiskey | Angel’s Envy US

最後に

エンジェルズエンヴィは2度の熟成にこだわってつくられている高級バーボンです。
華やかな香りと甘さが魅力で、ハレの日にゆっくり味わうウイスキーとしておすすめです。

まむ

ボトルが素敵なので、ギフトにも喜ばれそう!

果実味のある香りと甘い味わいが好きな方なら、きっと気に入ると思います。
ギフトや自分への贅沢ウイスキーを探している人は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

公式サイト:エンジェルズ エンヴィ

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